2025年に聴いた音楽
2025年は育児に仕事、勉強と多忙な一年だったが、様々な素敵な音楽に出会うことができた。
これはひとえにSpotifyのおかげだと思う。
Spotifyはそのプラットフォーマーとしての強欲資本主義ムーブや、軍事企業への投資など、欧米のミュージシャンや高感度のリスナーから蛇蝎のごとく嫌われているおり、自分ももやもやを感じないわけでもないが、こと、新しい音楽に出会えるという点では、中々素晴らしいアプリなのではないかと思っている。
Spotify自身のサジェスト、関連するミュージシャンのレコメンド、ユーザー作成のプレイリスト、検索のしやすさなども、他の音楽アプリより頭一つ抜けているのではないかと思うし、何より、年末の振り返り機能が面白い。
さて、この振り返り機能を見てみると、2025年、意外と様々な音楽を聞いていたのだなと改めて驚く。
というわけで、2025年に聴いた音楽を振り返ってみたい。
高橋悠治 - ゴルトベルグ変奏曲
ゴルトベルグ変奏曲は、それこそ数多のピアニストが録音しているが、一つとして同じものは無い。重々しい演奏もあれば、軽やかな演奏、ガタガタしたような演奏もあり、「俺の考えたバッハ」観を、みなそれぞれの超絶技巧を持って発露しているのが大変面白い。
高橋悠治のこの演奏は、まるで眠れない夜にピアノに一人向かって、手癖でさらっと弾いているような感じがあって、夜寝る前に布団の中で聴くと心地良かった。
Judee Sill - Judee Sill
2024年も聴いていたのだが、2025年も寝る前の定番になっていたので挙げた。
カントリー/フォークにバッハの要素を融合させた音楽であり、どちらも大好きなおれにとって、こんなにも甘美で、魂が解放されるような音楽はない。
娘が生まれてからなのか、あるいは、世界を旅して帰ってきた後なのか、どちらかはよくわからないが、魂に響く、なにか超越的なものにつながれるような音楽が好きになってしまった。
おそらく、死ぬまで聴くだろうと思う。
Keith Jarrett - The Eyes of The Heart
実は、ジャズのソロ回しの文化があまり好きではなく、じゃあジャズを聴くのをやめろ、という話なのだが、正直に言うと、心に突き刺さるようなソロにほとんど出会えないのである。
では、どのようなソロなら心に突き刺さるのだ、と言われれば、このアメリカン・カルテットの録音の一曲目、デューイ・レッドマンのサックスのソロだろう。あまりにも美しい。透き通るような切なさと力強さ…というとまるでJPOPみたいだ。
当時アル中だったレッドマンは、このソロを吹いた後、ステージから退出し、酒を飲んでいたらしい。